庭にサザンカを植えるのは避けたほうがいい?4つの理由と対策を紹介

 

サザンカは、美しい花と豊かな香りで人々を魅了する植物です。さらに常緑性があり、年中緑の葉を楽しむことができるため、庭に植える木として人気があります。しかし、そんなサザンカにも「庭に植えてはいけない」という話があるのをご存知でしょうか?育てやすいとされるサザンカですが、いくつかの理由から庭木としては敬遠されがちです。

この記事では、その理由について詳しく解説し、また、デメリットを軽減する方法についても触れていきますので、サザンカを庭に植えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

縁起が悪いとされている誤解

サザンカが庭に植えられるのを避けられる理由の一つに、打首を連想させるという縁起の悪さが挙げられます。昔の武家社会では、花がぽとりと落ちる様子が「首が落ちる」ことを連想させ、縁起が悪いとされていました。特に椿の花がそうした理由で忌避されましたが、実際にはサザンカはこの椿に対する誤解によるものです。椿は花が丸ごと落ちますが、サザンカの花びらはひとひらひとひらが散っていくため、打首を連想することはありません。

現代ではこうした迷信を気にする人は少なくなりましたが、サザンカと椿が同じツバキ科に属しているために誤解が続いているのです。この理由に関しては、あまり気にする必要はないと言えるでしょう。美しい花を楽しむためにも、この誤解は解消しておきたいところです。

 

チャドクガ対策

サザンカが庭に植えるべきでないとされる最大の理由は、チャドクガという毒性のある毛虫が寄り付くことです。チャドクガは4~6月と8~9月にかけて大量発生し、サザンカや椿の葉を食い荒らします。この虫の幼虫は毒針を持ち、人が触れると強いかゆみや炎症を引き起こすため、非常に厄介です。また、チャドクガは幼虫だけでなく成虫や卵、さらには抜け殻や死骸にも毒があるため、どの段階で接触しても被害を受ける可能性があります。

特に厄介なのは、チャドクガの毒針が風で飛び散ることです。これにより、サザンカの近くにいるだけでも被害に遭うことがあり、洗濯物に毒針が付着することもあります。このため、家の近くや洗濯物を干す場所の近くにはサザンカを植えない方が良いとされています。

対策としては、まずは定期的にサザンカをチェックし、チャドクガの卵や幼虫を早期に除去することが重要です。卵の段階で取り除けば、発生を未然に防ぐことができます。専門的な薬剤を使って駆除する方法もありますが、こまめな観察と対応が求められます。

スズメバチを引き寄せる

サザンカの花の蜜はスズメバチを引き寄せやすいという問題もあります。特に晩秋から冬にかけて花が咲くため、餌を探しているスズメバチが集まってくることが少なくありません。庭にスズメバチが頻繁に訪れるようになると、刺されるリスクが高まり、家族やペットの安全が脅かされます。

スズメバチは特に攻撃的な性格を持つため、巣を作られてしまうと駆除するのが非常に困難です。サザンカを植えた結果、スズメバチが巣を作ってしまったというケースも報告されています。

この対策としては、まずは花が咲いた際に早めに摘み取るか、サザンカ全体に防虫ネットをかける方法が有効です。また、スズメバチが集まる時期には、サザンカの近くに巣を作っていないか定期的にチェックすることが大切です。

落ち葉や花びらの掃除

サザンカは花びらが一枚一枚散っていくため、花が咲く時期には大量の花びらが地面に落ちます。これが原因で、庭や敷地が汚れることがあり、特に道路沿いに植えている場合は周囲の人に迷惑をかける可能性もあります。掃除の手間がかかるため、庭木としては避けられることがあるのです。

サザンカを植える場合、落ちた花びらが庭の美観を損なわないよう、こまめに掃除をすることが必要です。庭の隅や掃除しやすい場所に植えるのも一つの手です。

 

サザンカをうまく育てるためのコツ

ここまでサザンカを庭に植える際のデメリットについて紹介しましたが、正しい対策を講じることでこれらの問題を最小限に抑えつつ、サザンカの美しさを楽しむことができます。

  1. 生活圏から離れた場所に植える
    サザンカを植える際は、できるだけ人が頻繁に通る場所や洗濯物を干す場所から離した場所を選ぶと良いでしょう。これにより、チャドクガやスズメバチの被害を軽減できます。
  2. チャドクガの卵を早期に駆除
    チャドクガの発生を防ぐためには、卵の段階で取り除くことが重要です。サザンカの葉の裏を定期的にチェックし、卵を見つけたらすぐに駆除しましょう。
  3. スズメバチ対策として花を摘む
    スズメバチを引き寄せないためには、サザンカの花が咲いたら早めに摘み取るか、ネットで覆って蜜を遮断する方法が有効です。また、スズメバチの巣が作られていないか、定期的に確認することも重要です。

 

まとめ

サザンカは美しい花と香り、そして常緑の葉が魅力的な植物ですが、チャドクガやスズメバチなど、手間のかかる問題があるため、庭に植える際には注意が必要です。しかし、正しい対策を講じれば、これらの問題を最小限に抑え、美しい庭木として楽しむことができます。

サザンカを植える際は、これらのポイントを参考にして、ぜひ安全で美しい庭づくりを目指してみてくださいね。

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