ムクゲは庭に植えてはいけない?実は知らないメリットとデメリット

ムクゲはアオイ科のフヨウ属に属する低木で、美しい花を咲かせることで庭木として広く親しまれています。フヨウやハイビスカスなどと同じ属に分類されており、大きな花を咲かせることでも有名です。暑さに強く、夏の庭を彩るムクゲですが、「庭に植えるべきではない」との意見もあります。このような意見の背景にはどのような理由があるのでしょうか?

この記事では、ムクゲを植える際の注意点や迷信、また庭に植えることによるメリットについて詳しく解説していきます。

 

ムクゲを植えてはいけないとされる理由

ムクゲを庭に植えないほうが良いとされる理由として、以下の3つが挙げられます。

  1. 縁起が悪いとされる迷信
  2. 害虫が発生しやすい
  3. 生け垣には適さない

それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。

 縁起が悪いとされる迷信

ムクゲが縁起が悪いとされる背景には、古くからの言い伝えや風水的な考え方があります。「凶木」と呼ばれ、災いを招く木であると信じられることがあり、特に風水においてはムクゲが不運をもたらすとされています。しかし、これらの迷信には科学的根拠はなく、現代ではその信憑性は薄れています。

また、ムクゲの花は「一日花」として知られており、咲いても一日でしぼんでしまいます。このため、「短命」を連想させることから縁起が悪いと考えられることがあります。しかし、ムクゲは次々と新しい花を咲かせる特性を持っており、その生命力は非常に強いです。むしろ、繁栄や再生を象徴する植物として見なすことができるでしょう。

このように、ムクゲが縁起が悪いとされるのはあくまで迷信に過ぎず、実際には美しく丈夫な植物として多くの場所で愛されています。

害虫が発生しやすい

ムクゲを庭に植える際のもう一つの懸念点は、害虫がつきやすいことです。ムクゲはその強い生命力により、枝や葉が密集しやすい傾向があります。このため、特に春から秋にかけてアブラムシやワタノメイガの幼虫、カミキリムシなどが発生しやすくなります。

害虫が大量発生すると、ムクゲの健康に悪影響を及ぼし、最悪の場合、木が枯れてしまうこともあります。ただし、これも定期的な剪定などを行うことで防ぐことが可能です。枝葉が密集していると害虫の発生が増えるため、風通しを良く保つことが大切です。

適切なケアを行えば、ムクゲは健やかに成長し、美しい花を長期間楽しむことができます。

 生け垣には適さない

ムクゲは枝が広がる特性を持つため、一見すると生け垣に適しているように思えます。しかし、ムクゲは落葉樹であり、冬になると葉が落ちてしまいます。このため、目隠しや防風の役割を期待する場合、冬場には機能しなくなるというデメリットがあります。

さらに、ムクゲの花は大量に咲く一方で、花が散った後の掃除が必要です。特に雨が降ると花びらが地面に貼りつき、掃除が困難になることもあります。このような手間を考えると、生け垣としての利用には向いていないと考えられます。

 

ムクゲを庭に植えるメリット

ムクゲを庭に植えることには多くのメリットもあります。

以下に、ムクゲを庭に植える際の主な利点を紹介します。

  1. 生命力が強い
  2. 長期間花を楽しめる
  3. 良い花言葉を持つ
  4. 植える場所に合わせて育てやすい

それぞれの利点について詳しく解説します。

生命力が強い

ムクゲは非常に生命力が強く、成長も早い植物です。暑さに強く、夏の厳しい環境でも次々と花を咲かせます。また、寒さにも比較的強いため、北海道から沖縄まで日本全国で育てることができます。

ムクゲは剪定に強いため、定期的に手入れをすることで好みの形に整えることが可能です。さらに、地植えにした場合、水やりも基本的に必要なく、手間がかかりません。庭に植える植物としては非常に育てやすく、ガーデニング初心者にもおすすめです。

長期間花を楽しめる

ムクゲは7月から9月までの長期間、次々と花を咲かせ続けます。特に真夏の強い日差しや乾燥に耐える能力が高く、他の植物が元気を失う中でも、ムクゲは美しい花を咲かせ続けます。

このため、夏の庭を彩る植物としては非常に優れており、長期間にわたって楽しむことができるのが大きな魅力です。

良い花言葉を持つ

ムクゲには「繊細な美」「新しい美」といったポジティブな花言葉があります。これらは一日花であるムクゲの特性から生まれた言葉です。

また、「信念」「尊敬」「慈しみ」といった深い意味の花言葉もあり、ムクゲは精神的な強さや美しさを象徴する花としても評価されています。

これらの花言葉は、寺社に植えられることが多いムクゲにふさわしいものと言えるでしょう。

植える場所に合わせて育てやすい

ムクゲは根が深く広がらないため、狭いスペースでも育てやすい植物です。剪定を行えば、コンパクトなサイズで維持することも可能ですし、逆に大きく育てて庭のシンボルツリーにすることもできます。

また、挿し木で簡単に増やすことができるため、庭の一部に植えた後に増やすことも容易です。ムクゲは植える場所に合わせて柔軟に対応できる植物であり、ガーデニングにおいて非常に使い勝手が良いと言えます。

 

まとめ

ムクゲは縁起が悪いとされる迷信がある一方で、実際には非常に育てやすく、庭に植えることで多くのメリットもある植物です。害虫や落葉による手間が多少かかるものの、その強い生命力や美しい花の魅力は、それ以上に夏の間中楽しませてくれます。

日本でも多くの寺社で見かけるこのかわいらしく魅力的な花をもつムクゲを、ぜひ庭に取り入れてみてくださいね。

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました